弥生会計とは?料金・評判・デメリットを2026年10月の最新情報で解説

3月のことを、昔の暦では「弥生」と呼びました。日本の会社の多くが決算を迎え、会計ソフトがいちばん忙しくなる月です。弥生会計という名前は、そこから生まれています。発売から40年近く、デスクトップ版は27年連続で売上No.1。それほどの定番が、最新の27シリーズで値札をそっと書き換えました。この記事では、いま払う金額と2年目から払う金額を、弥生の公式情報だけで並べ直します。

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この記事の要点(最終更新:2026年10月20日)

  • 提供元は弥生株式会社。1978年創業で、本社は東京・秋葉原にあります
  • いま新しく契約できるのは、クラウドの「弥生会計 Next」(法人向け)と、Windows用のデスクトップ版「弥生会計 27」の2つです
  • Nextは年34,800円から。デスクトップ版スタンダードは初年度60,000円からです(どちらも税抜)
  • デスクトップ版は2年目から保守サポート代がかかり、スタンダードのセルフプランで年44,000円です
  • 無料で試せる期間は、Nextが最大2か月、デスクトップ版が30日間です
  • 旧クラウド版の「弥生会計 オンライン」は、新規契約の受付を終えています

弥生会計とは、弥生株式会社が1987年から販売している、中小企業と個人事業主のための会計ソフトです。いまはブラウザで動く法人向けの「Next」と、Windowsに入れて使うデスクトップ版の2本立てで、日々の記帳から決算書づくりまでを、簿記に自信のない人でも進められるように設計されています。

弥生会計とは?いま選べるのは「2つの現役」と「1つの引退組」

「弥生を検討しています」。この一言は、実は3つの別々のソフトを指しているかもしれません。

名前は同じでも、払い方も、使える機能も、動く場所もまるで違います。ここを分けないまま料金表を眺めると、この先の数字が全部ずれていきます。

3つの弥生を、1枚で見分けるための早見表です。

製品

形態

対象

2026年10月の状況

弥生会計 Next

クラウド(ブラウザ)
法人
2025年4月8日に正式リリース。現在のクラウドの主力

27シリーズ

デスクトップ(Windows)
法人・個人事業主
最新版。スタンダード、プロフェッショナル、プロフェッショナル 2ユーザーの3種類

オンライン(旧製品)

クラウド(ブラウザ)
法人
新規契約の受付を終了。既存ユーザー向けのサポートページは公開中

ざっくり言えば、Nextは「ブラウザで開く新しい弥生」、27シリーズは「パソコンに入れる昔ながらの弥生」です。オンラインは、Nextにバトンを渡した先代だと考えてください。

弥生株式会社はどんな会社か

弥生株式会社は、1978年に創業した業務ソフトの会社です。2022年3月からは米国の投資会社KKRの傘下にあり、KKRグループが株式の99.9%を持っています。決算公告によると、2025年9月期の売上高は約329億円、営業利益は約101億円。営業利益率は3割を超えます。

弥生シリーズの登録ユーザーは400万を超え(2026年3月時点)、全国14,000以上の会計事務所とパートナー関係を結んでいます。顧問税理士に「どのソフトなら見てもらえますか」と聞いたとき、真っ先に弥生の名前が返ってくるのは、この数字があるからです。

「弥生会計 オンライン 終了」と検索される理由

この検索の裏には、2つの「終了」が混ざっています。

1つ目は、クラウド版の世代交代です。法人向けクラウドだった弥生会計 オンラインは、2025年4月8日に正式リリースされたNextに役目を引き継ぎ、新規契約の受付を終えました。データは弥生のインポート形式でNextへ移せます。

2つ目は、古いデスクトップ版の区切りです。弥生は「弥生 24 シリーズ」のオンラインアップデートを2026年7月1日で終了し、最終版プログラムのダウンロード提供も2026年10月頃に終える予定だと公式のお知らせで案内しています。さらに25シリーズからは、新しい製品へ引き継げるデータが「2世代前まで」に絞られました。

つまり24シリーズを使い続けている会社にとって、2026年の秋は「まだ動くから大丈夫」が通用しなくなる季節です。移行の手順は、早めに弥生のサポートで確かめておきましょう。

弥生会計の料金【2026年10月・税抜】初年度と2年目は別物です

スマートフォンの「実質0円」を思い出してください。最初の請求は軽い。本当の値段は、2年目の明細に載っています。

弥生会計の料金も、構造はよく似ています。初年度の値段と2年目からの値段を分けて見ないと、ほぼ確実に読み違えます。

弥生会計 Next の料金プラン

Nextは3つのプランから選びます。年契約にすると、月契約より2か月分安くなります。

プラン

年契約

月契約

主な機能

サポート

エントリー

34,800円(月あたり2,900円)
3,480円
帳簿・決算書、見積書から領収書まで、証憑の保存
WebFAQ、チャットボット

ベーシック

50,400円(月あたり4,200円)
5,040円
上記に加えて部門管理、経費精算
有人メール・チャット、導入・運用支援

ベーシックプラス

84,000円(月あたり7,000円)
8,400円
ベーシックと同じ。経費精算は5名まで
電話サポート、仕訳相談まで

料金は弥生の公式価格表の税抜価格です。会計と請求は3名まで追加料金なしで使え、4人目からは1名あたり月300円が加わります。見落としやすいのはエントリーの線引きで、経費精算と部門管理はベーシックから。人がチャットで答えてくれるサポートも、エントリーには付きません。いちばん安いプランは、自分で調べて解決できる人のための値段だと考えておくのが安全です。

弥生会計 27 の価格は、26シリーズからどう変わったか

デスクトップ版は27シリーズに切り替わり、初年度の価格が上がりました。

初年度優待価格(保守サポート1年分込み、税抜)の比較です。

製品

26シリーズ

27シリーズ

差

スタンダード(セルフ/ベーシック付き)

50,000円
60,000円
10,000円の値上げ(約20%)

プロフェッショナル

88,000円
90,000円
2,000円の値上げ

プロフェッショナル 2ユーザー

115,500円
120,000円
4,500円の値上げ

スタンダード(トータル付き)

83,650円
100,350円
16,700円の値上げ

27シリーズの価格は弥生会計 27の料金ページ(2026年10月16日時点)、26シリーズの価格は2026年6月時点で案内されていた弥生ストア直販の初年度優待価格です。上がり幅がいちばん大きいのは、小規模法人向けのスタンダード。小さな会社ほど、この値上げを肌で感じる形になっています。

2年目から払う「あんしん保守サポート」の通常価格

デスクトップ版の初年度価格には、あんしん保守サポートが1年分含まれています。問題は、その1年が終わったあとです。

27シリーズの保守サポート通常価格(年額、税抜、2026年10月16日時点)です。

製品

セルフ

ベーシック

トータル

スタンダード

44,000円
59,500円
80,700円

プロフェッショナル

60,900円
81,200円
114,700円

プロフェッショナル 2ユーザー

92,500円
108,700円
153,000円

保守サポートは、車でいえば車検です。払わなくても、車はしばらく走ります。ただ、法令改正に対応したプログラムも、翌年の新製品も、銀行明細を自動で取り込むスマート取引取込も届かなくなります。インボイス制度や電子帳簿保存法のように毎年ルールが動く日本の経理で、それは車検切れで公道を走るのに近い状態です。

弥生会計の更新料金で、もう1つ見落としやすい点があります。ベーシックプランの電話サポートは、契約期間中10回までという上限付きです。

しかも初年度の保守サポートは自動更新が前提で、初年度に自動更新を止めたり解約したりする手続きは、電話でしか受け付けていません。カレンダーに入れておく価値のある情報です。

3年間の総額で並べてみると

1年目の値段だけを比べても、答えは出ません。3年分を足すと、景色が変わります。

組み合わせ

1年目

2年目

3年目

3年合計

Next エントリー

34,800円
34,800円
34,800円
104,400円

Next ベーシック

50,400円
50,400円
50,400円
151,200円

Next ベーシックプラス

84,000円
84,000円
84,000円
252,000円

27 スタンダード+セルフ

60,000円
44,000円
44,000円
148,000円

27 スタンダード+ベーシック

60,000円
59,500円
59,500円
179,000円

27 プロフェッショナル+ベーシック

90,000円
81,200円
81,200円
252,400円

この表は、弥生の公表価格(税抜)をもとに筆者が計算したものです。2年目以降の価格が今と変わらない前提で、ユーザー追加と消費税は含めていません。なおNextの最初の年契約は、申込月から数えて13か月目の末日まで続くので、1年目は実質1か月おまけが付く計算です。並べると、電話で相談できる環境を3年続ける場合、Next ベーシックプラスと27プロフェッショナル+ベーシックは、どちらも25万円台に着地します。差が出るのは金額ではありません。ブラウザで使うか、1台のWindowsで使うか。選ぶべきは値段ではなく、働き方のほうです。

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弥生会計を無料で使える範囲

Nextには、最大2か月の無料体験プランがあります。1事業者につき1回、ベーシックプラス相当の機能を試せて、体験が終わっても自動で請求が来ることはない、と弥生は明記しています。

ただし、体験中は決算書を作れません。電話サポートと仕訳相談も対象外です。体験期間で確かめるべきは決算ではなく、毎日の仕訳が自分の会社の流れに合うかどうかです。なお、体験が終わるとNextにはログインできなくなりますが、有償プランを契約すれば作ったデータはそのまま引き継がれます。

デスクトップ版には30日間の無料体験版があります。補助金にも差があり、Nextは2026年4月時点でデジタル化・AI導入補助金の対象外。一方のデスクトップ版は、補助金を使った購入方法を弥生自身が案内しています。

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スタンダードとプロフェッショナルの違い、そしてNextの立ち位置

定食屋で「並」と「上」を迷うとき、知りたいのは1つだけです。上にすると、何が増えるのか。

弥生の機能比較表から、選ぶときに差が出る行だけを抜き出しました。

機能

Next

27 スタンダード

27 プロフェッショナル

部門管理

ベーシック以上

経営分析

予算実績管理

資金繰り

AIによる資金分析
資金繰りシミュレーター
高度な資金繰り管理

消費税申告書

達人シリーズとの連携で作成

勘定科目内訳書

達人シリーズとの連携で作成

法人事業概況説明書

達人シリーズとの連携で作成

2台での運用

2ユーザー版で対応

出典は弥生の機能比較表です。判断の軸は1つ。部門ごと、店舗ごとの損益を見たいかどうかです。見たいならプロフェッショナル、会社全体の数字で足りるならスタンダードで十分。勘定科目内訳書と法人事業概況説明書は、決算と申告のときに税務署へ出す添付書類なので、顧問税理士が作ってくれる会社なら、ここは気にしなくて構いません。

弥生会計 Next とデスクトップ版の違い

同じ弥生でも、Nextと27シリーズは、腕時計とスマートウォッチくらい性格が違います。どちらも時間はわかる。違うのは、どこまでつながるかです。

どちらを選ぶかで、毎日の作業場所が変わります。

項目

Next

27シリーズ

動く場所

ブラウザ(WindowsとMac)
Windowsにインストール

スマホ・タブレット

ネットがない場所

出納帳・伝票入力

振替伝票のみ。総勘定元帳で代用

請求書と経費精算

一体で使える(経費精算はベーシック以上)
別製品

e-Tax・XBRLの書き出し

個人事業主の決算

複数の会社の管理

1事業所につき1契約
1本で複数の事業所データを作成可能

デジタル化・AI導入補助金

対象外(2026年4月時点)
補助金を使った購入方法を弥生が案内

出典は弥生の機能比較表と、Nextの公式ページのよくある質問です。

弥生会計のクラウド版を選ぶいちばんの理由は、場所を選ばないことです。Macでも動き、顧問税理士と同じ画面を同時に見ながら修正を相談できます。2,500以上の金融機関と連携して明細を自動で取り込み、AIが勘定科目を推測してくれるので、入力そのものが減っていきます。

2026年10月2日には、会計データを経営判断に使うための「経営分析AI」もNextに加わりました。弥生会計のインボイス対応もNextで整っていて、インボイスの仕訳入力、少額特例、消費税の集計に対応し、電子帳簿保存法ではJIIMA認証の「優良な電子帳簿」にも対応しています。

逆に、デスクトップ版の強みは軽さです。通信を待たずに、入力した瞬間に試算表へ反映される。仕訳の多い会社ほど、この差は毎日じわじわ効いてきます。

弥生会計の評判:星4.1の「内訳」を読む

通知表の総合評価だけを見て、教科ごとの点数を見ない人はいません。口コミの星も同じです。

  • ITreview:デスクトップ版は5点満点で4.1(256件)、Nextも4.1(150件以上)。どちらも2026年秋の会計ソフト部門で「Leader」に選ばれています
  • ITトレンド:弥生会計の口コミは4.1(563件)。項目別では機能4.1、使いやすさ4.1、サポート品質3.8、価格3.7です

4つの項目のうち、いちばん低いのは価格です。この一行に、評判の全体像がほぼ詰まっています。

褒められている点は、はっきりしています。顧問税理士とのデータのやり取りが楽なこと。簿記に詳しくない人でも記帳を始められること。銀行やカードの明細を取り込んで、入力時間が大きく減ったこと。ITreviewのレビューでも、税理士とのデータ共有がスムーズだという声が何度も出てきます。顧問の先生と同じソフトを使っている。それ自体が、弥生を選ぶ理由になっているわけです。

不満が集まる点も、だいたい3つに絞れます。1つ目は、年間の保守サポート代が年々上がっていること。2026年8月のITトレンドには「年間サポート費がどんどん高くなります」という見出しのレビューが載っています。2つ目は、前の期の伝票を見るのに期の切り替えが必要なこと。3つ目は、繁忙期に電話がつながりにくいことです。

弥生会計の評判をひと言でまとめるなら、「使い心地には満足、払い続ける金額には複雑な気持ち」です。

「弥生株式会社 やばい」と検索される本当の理由

物騒な検索ワードですが、会社の体力に不安があるわけではありません。先ほど触れたとおり、営業利益率は3割を超えています。

口コミサイトのみん評で旧オンライン製品の評価をたどると(3.25、119件)、低い点数の口コミで目立つのは、電話のつながりにくさと、自動更新の仕組みへの不満です。Nextの利用規約には、年契約は契約期間が終わる月の「前月末日」までに更新しない旨を申し入れないと、自動で更新されると書かれています。最初の契約期間は、申し込んだ月から数えて13か月目の末日までです。

たとえば2026年10月20日に年契約を申し込むと、最初の契約は2027年10月末まで。更新を止めたいなら、2027年9月末までに申し入れる必要があります。

ルールそのものは規約に書いてあります。ただ、「更新日の前日まで解約できる」サブスクに慣れた感覚とはずれがある。そのずれが「やばい」という言葉になって検索窓に打ち込まれている、というのが実態に近いはずです。対策はシンプルで、契約した日に、更新期限の前月末をカレンダーに入れておくことです。

弥生会計のデメリット7つ

良いソフトにも、合わない会社はあります。契約の前に知っておきたい弱点を、弥生自身の説明をもとに並べます。

  1. Nextはスマホでもタブレットでも使えません。Next専用のスマホアプリもなく、スマホで使えるのは経費申請用の「弥生経費 Next」のアプリだけです。移動中に帳簿を確認したい社長には、ここが最初の壁になります。
  2. エントリープランは、機能もサポートも最小限です。経費精算と部門管理が使えず、人が対応するサポートもありません。安さにつられて選ぶと、半年後にプラン変更を考えることになります。
  3. 承認ワークフローとプロジェクト別の採算管理がありません。Nextの会計機能そのものには承認の仕組みがなく、上場準備企業に求められる内部統制にも対応していないと弥生は説明しています。文章から仕訳を作るAI取引入力も、1か月300回までです。
  4. 申告書づくりは、別のソフトか税理士が前提です。Nextは消費税と法人税の申告書を作れず、データを「達人シリーズ」へ書き出して作成します。デスクトップ版でも、法人税の申告書は別のソフトが必要です。
  5. Nextは1契約で1事業所です。グループ会社を2社持っていれば、契約も2つ。デスクトップ版のように1本で複数の会社を切り替えることはできません。
  6. デスクトップ版はWindows専用で、保守サポート代が事実上必須です。保守を切ると、法令改正への対応と銀行明細の自動取込が止まります。
  7. 値上がりが続いています。27シリーズでスタンダードの初年度価格は約20%上がり、口コミでも価格がいちばん低い評価になっています。

どれも致命傷ではありません。ただ、自分の会社にとってどれが「痛い」のかは、契約書にサインする前に確かめておく価値があります。

弥生会計が向いている会社、向いていない会社

同じソフトでも、会社の形によって評価はひっくり返ります。代表的な4つのケースで考えてみます。

一人法人・設立1年目の会社

請求書を出して、経費を入れて、年に一度決算書を作る。この流れなら、Nextのエントリーかベーシックで十分に回ります。顧問税理士と同じ画面を見られるので、決算前のやり取りも短く済みます。

ひと言アドバイス:経費精算を社長以外も使うなら、最初からベーシックを選んだほうが、あとで乗り換える手間がありません。

部門や店舗を持つ中小企業

店舗ごとの損益を見たいなら、Nextのベーシック以上か、27シリーズのプロフェッショナルが候補です。予算と実績を並べて管理したいなら、プロフェッショナルしか選択肢はありません。

ひと言アドバイス:部門の切り方は、導入の初日に決めておきましょう。途中で変えると、過去の数字と比べられなくなります。

個人事業主

弥生会計を個人事業主が使うなら、選べるのはデスクトップ版だけです。Nextは法人専用で、個人の決算には対応していません。とはいえ多くの個人事業主には、同じ弥生の確定申告ソフト「やよいの青色申告」のほうが、価格も機能もちょうどよく収まります。

ひと言アドバイス:法人化の予定があるなら、そのタイミングでNextへ移るのが自然な流れです。

在庫や複数拠点を抱える会社

在庫を持つ法人が弥生会計だけで回そうとすると、どこかで表計算ソフトが顔を出します。会計ソフトは帳簿の専門家で、倉庫の在庫数までは追いかけません。この境目は、ERPと会計ソフトの違いの解説で詳しく整理しています。

ひと言アドバイス:在庫の数と帳簿の数を毎月手で突き合わせているなら、それが仕組みを見直すサインです。

弥生会計とfreee・マネーフォワードの比較

会計ソフトの比較で、この3社が並ぶのはもはや定番です。ただ、定番の3つだけを並べると、「帳簿の外側」まで面倒を見るソフトが視界から消えてしまいます。そこで今回は、Enerpizeも同じ表に入れました。

クラウドで使える4つを、同じ物差しで並べるとこうなります。

項目

Enerpize

弥生(Next)

freee会計

マネーフォワード クラウド会計

いちばん安い法人プラン(年契約)

年120ドル(Basic)
34,800円(エントリー、税抜)
35,760円(ひとり法人、税抜)
29,760円(ひとり法人、税抜)

無料体験

14日間(クレジットカード不要)
最大2か月
30日間
1か月

スマホアプリ

iOS・Android。会計、在庫、販売まで操作でき、オフラインでも使える
経費精算アプリのみ

在庫管理・POSレジ

デスクトップ版という選択肢

消費税・法人税の申告書

達人シリーズとの連携で作成
消費税は対応、法人税はfreee申告と連携
達人シリーズとの連携で作成

サポート

全プラン無料、24時間対応
電話はベーシックプラスのみ
電話はひとり法人以外のプラン
電話は登録から2か月間(初期設定と操作)

freee会計とマネーフォワード クラウド会計の価格は、2026年2月時点で各社が公表していた年契約の税抜価格です。Enerpizeはドル建ての公表価格(2026年10月時点)なので、為替の動き次第で円の列との差は変わります。料金改定は珍しくないので、最新の金額は各社の公式サイトで確認してください。

4つをひと言で分けるなら、弥生は「税理士と同じ言葉で話せるソフト」、freeeは「簿記を知らなくても前に進めるソフト」、マネーフォワードは「経費や給与まで広げやすいソフト」。そしてEnerpizeは「帳簿と倉庫とレジが、同じ数字を見ているソフト」です。

申告書づくりまで1本で済ませたいなら、国内の3社に分があります。在庫を持ち、店舗や倉庫が増えていく会社なら、表のいちばん左の列が効いてきます。どれが上という話ではなく、誰が経理を回し、何を管理したいかで答えが変わります。

freee会計の料金や評判は、freee会計の解説記事で同じ視点から掘り下げています。

弥生会計の先を考えるなら:在庫と拠点まで1つにまとめるEnerpize

ここまで読んで、「うちは帳簿だけでは足りない」と感じた方もいるはずです。

倉庫の在庫、店舗のレジ、支店ごとの売上、従業員の勤怠。弥生会計は帳簿をきれいに整えるのが得意なソフトですが、こうした現場の数字は、別のソフトか表計算ソフトに散らばりがちです。そして散らばった数字は、月末に誰かが手で集め直すことになります。

Enerpizeは、中小企業向けのクラウド型オールインワンERPで、会計、在庫、人事、販売、顧客管理を1つのシステムにまとめています。売上を入れれば在庫が減り、仕訳も同時に立つ。帳簿と現場が、最初から同じデータを見ている状態です。

会計の土台はそのまま

取引を入力するたびに、複式簿記の仕訳が自動で作られます。貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、税金レポートまで会計機能の中で出せます。会計レポートの一覧には、お金の出入りを日付順に並べて、取引ごとの残高まで見せる入出金レポートもあります。CSV、Excel、PDFで書き出せるので、顧問税理士に渡す資料づくりも短く済みます。消費税は、10%や8%といった税率をルールとして登録しておけば、取引ごとに自動で計算されます。

弥生会計が苦手な領域を得意とする

複数の倉庫をまたいだ在庫管理、POSレジ、支店管理、製造管理、そして135以上の通貨への対応。部門や店舗ごとの損益はコストセンターで追いかけられます。仕入請求書や領収書を最大100件まとめてアップロードすると、AIが読み取って入力の下書きを作り、保存する前に必ず人が確認する流れになっています。

もう1つの違いは、ポケットの中です。Nextはスマホでもタブレットでも使えませんが、EnerpizeにはiOSとAndroidのアプリがあり、仕訳、損益計算書、在庫の確認までスマホで開けます。電波の届かない倉庫でも入力でき、つながった瞬間にクラウドへ同期されます。レジ用のPOSアプリ、従業員の打刻用アプリ、領収書のQRコードを読み取る経費アプリも別に用意されています。

正直にお伝えしておくこと

Enerpizeは、消費税や法人税の申告書を作りません。e-Taxへの送信も、日本の電子帳簿保存法やインボイス制度に特化した機能も、日本の社会保険や年末調整に合わせた給与計算もありません。画面の表示言語も限られているので、日本語での運用に支障がないかは、無料トライアルで必ず確かめてください。申告書づくりは顧問税理士に任せ、日々の会計と在庫、販売、人の管理をEnerpizeにまとめる。この分担が、いちばん現実的な使い方です。

Enerpizeの料金は公開しています(ドル建て、2026年10月時点)。

プラン

月払い

年払い

主な上限

Basic

月払い14.95ドル
年120ドル(月あたり9.99ドル)
請求書・見積書は月300件まで、倉庫2つ

Advanced

月払い39.95ドル
年359ドル(月あたり29.95ドル)
月1,000件まで、倉庫3つ、コストセンター

Premium

月払い64.95ドル
年500ドル(月あたり41.63ドル)
件数無制限、倉庫5つ、製造管理

ユーザーの追加は1名あたり月5ドルです。14日間の無料トライアルはクレジットカード不要で始められます。ほかの候補も含めて検討したい方は、おすすめ会計ソフトのまとめも参考にしてください。

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Enerpizeか、Nextか:ひと目でわかる比較

それぞれの強み、弱み、向いている会社

強み

  • 在庫、POS、支店、製造まで会計と同じシステムで管理
  • 135以上の通貨と、自動計算される税率ルール
  • iOS・Androidアプリで、オフラインでも会計と在庫を操作できる
  • 料金を公開し、14日間クレジットカード不要で試せる

弱み

  • 消費税・法人税の申告書とe-Taxに非対応
  • 日本の給与計算ルールには非対応
  • 画面の表示言語が限られている

向いている会社

在庫とレジと帳簿を1か所で見たい小売・卸売

支店や倉庫が増えてきた会社

海外との取引で複数の通貨を扱う会社

弥生会計 Next

強み

  • 14,000以上の会計事務所が推奨する安心感
  • インボイス制度と電子帳簿保存法への対応
  • 上位プランなら電話サポートと仕訳相談

弱み

  • スマホ・タブレットでは使えない
  • 在庫管理とプロジェクト別の採算管理がない
  • 1契約で1事業所まで

向いている会社

顧問税理士と同じソフトで記帳したい法人

帳簿と請求、経費精算がそろえば十分な会社

会計ソフトの外側まで、1つのシステムで

Enerpizeに最初から入っている機能を、クリックで確かめてください。

  • 複数の倉庫をまたいだ在庫、発注依頼、棚卸、価格表をまとめて管理。売れた瞬間に在庫と帳簿が同時に動きます。
  • レジで売った金額が、そのまま売上と在庫に反映されます。閉店後の集計作業がいりません。
  • 自動の複式簿記、コストセンター、固定資産、135以上の通貨。税率はルールとして登録すれば自動で計算されます。
  • 購買依頼から見積、発注、仕入請求書まで。仕入れた品物が在庫と帳簿に同時に入ります。
  • 従業員の情報、勤怠、シフト、休暇を会計と同じシステムで管理できます。
  • 部品表と製造指示で、作って売る会社の原価を追いかけます(Premiumプラン)。

Key Takeaways

  1. いま新しく契約できるのは、法人向けクラウドのNextと、Windows用のデスクトップ版27シリーズです。旧オンライン製品は新規受付を終えています。
  2. Nextは年34,800円、50,400円、84,000円の3プラン(税抜)。経費精算、部門管理、人によるサポートはベーシックからです。
  3. 27シリーズの初年度価格は、スタンダードが50,000円から60,000円へと約20%上がりました。
  4. デスクトップ版は2年目から保守サポート代がかかり、3年間ではNextとほぼ同じ金額帯に並びます。
  5. Nextの年契約は、契約が終わる月の前月末までに申し入れないと自動で更新されます。
  6. 在庫や複数拠点まで1つで管理したいなら、申告は税理士に任せ、日々の業務をEnerpizeにまとめる方法もあります。

まとめ:次の3月に慌てないために

弥生会計の「弥生」は、決算でいちばん忙しい3月から生まれた名前です。だからこそ、ソフト選びは3月にしてはいけません。

いまなら比べる時間があります。初年度の値段ではなく3年分の総額を見る。更新期限の前月末をカレンダーに入れる。そして、自分の会社に必要なのが「帳簿のプロ」なのか、「帳簿も現場もわかる相棒」なのかを決める。それだけで、次の3月はずっと静かになるはずです。

よくある質問

弥生株式会社が販売する、中小企業と個人事業主のための会計ソフトです。現在は法人向けクラウドの「弥生会計 Next」と、Windowsに入れて使うデスクトップ版の27シリーズがあり、記帳から決算書の作成までを簿記の知識が浅くても進められるように作られています。
Nextは年契約で34,800円、50,400円、84,000円の3プランです。デスクトップ版の27シリーズは初年度がスタンダード60,000円、プロフェッショナル90,000円で、2年目からは保守サポート代としてスタンダードのセルフプランなら年44,000円かかります(いずれも税抜、2026年10月時点)。
プロフェッショナルでは、部門管理、経営分析、予算実績管理、勘定科目内訳書と法人事業概況説明書の作成が使えます。部門や店舗ごとの損益を見たいならプロフェッショナル、会社全体の数字で足りるならスタンダードが目安です。
弥生会計 オンラインは、会計業務に絞った旧クラウド版で、新規契約の受付を終えています。Nextはその後継で、会計に加えて請求書の発行、経費精算、証憑の保存までを1つで扱えます。オンラインのデータは、弥生のインポート形式でNextへ移せます。
デスクトップ版のソフト自体は起動できますが、法令改正に対応したプログラム、翌年の新製品、銀行明細を自動で取り込むスマート取引取込などが使えなくなります。25シリーズからは引き継げるデータが2世代前までに絞られたため、長く更新しないと新しい製品へ移しにくくなります。
Nextは弥生会計のクラウド版で、ブラウザで動くので、Macでも使えます。デスクトップ版の27シリーズはWindows専用で、Macには対応していません。
顧問税理士と同じソフトで記帳したい会社や、デスクトップ版という選択肢を残したい会社には弥生が合います。簿記の知識がない人が自分で経理を進めたい場合や、スマホで作業を完結させたい場合は、freeeのほうが向いています。
使えません。Nextはスマートフォンとタブレットに対応しておらず、専用アプリもありません。経費の申請と承認だけは、「弥生経費 Next」のスマホアプリで行えます。
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著者について

Omar El Bahr is a Senior Digital Growth Specialist at Enerpize, where he leads SEO, content strategy, and organic growth across international markets. He is a Forbes Communications Council contributor and has written for Entrepreneur on business communication and digital strategy.

弥生会計の料金、機能、規約は、2026年10月に弥生株式会社の公式サイト、価格表、機能比較表、利用規約で確認した内容です。口コミの数値はITreview、ITトレンド、みん評の掲載値で、3年間の総額は公表価格をもとにした筆者の計算です。価格やサービス内容は変わることがあるため、契約前に必ず弥生の公式サイトで最新の情報を確認してください。Enerpizeの料金はドル建ての公表価格です。